新型コロナウイルスの感染予防もなかなか落ち着かない2021年。そのあおりを受けた世の中は業績不振や雇用問題なども出始めています。
そんな環境の中でも、高額物件や高額住宅商品をマーケティングしていかなければいけないという企業は多いはずです。このエントリーでは高額案件=高所得者をターゲットとするうえで大切なことを、成功事例を交えて紹介していきたいと思います。
1、どれだけターゲットのことを想像できるか。
ターゲットがめちゃめちゃ少ないから歩留まりが大事
高額案件のマーケティングをしていくうえで一番大変なことは、「ターゲットの絶対数が少ない」ということです。例えば住宅の場合30代40代の住宅一次取得者の中で、年収1000万円をターゲットにしたいとなった場合、30代で言えば世代でたったの1%しかターゲットが存在しないことになります。
ということは、たくさんの人にアプローチしてどこかで引っかかれば・・・というような量だけで解決するようなプロモーションは非常に難しく、マーケティングにおける集客でさっそくつまづいてしまう確率がぐんと上がる訳です。
そうなると、少数のターゲットをしっかりと捕まえて逃さないマーケティング手法を考えなければならず、アプローチできた数に対する成功確率をいかに高めるか?ということになります。
ターゲットと強固に結びつくためにはターゲットの生態を知ること
スキューバダイビングで海亀に会いたい、サーフィンでいい波を捕まえたい、パチンコでいい台に座りたい、合コンで一番かわいいあの子をゲットしたい、貴重な成功事例をつくろうと思った場合は、海亀はどこに現れやすいのか?いい波が来る気候条件は?パチンコの台の特性は?かわいいあの子の好みは・・・
対象のことをしっかり知らなければ、成功確率がぐんと下がるのは明らかなことです。
だからこそ、ターゲットをしっかりと想像し、ターゲットに会ったマーケティングをしていくことが最優先課題となります。そのターゲットを知るというのはどういうことか?以下のチェックリストを確認してください。
・どんな情報取得の仕方をしているか?
・普段はどのようなサービスを受けているか?
・どんなことに喜びを感じるか?
・どんなことに怒りを感じるか
こういったことを想像してみる、周りの高所得者を観察したりインタビューしてみると様々なことが見えてきます。そういったところでターゲットの機嫌を損ねない、信頼を勝ち取るマーケティングを組み立てていく必要があるのです。
2、どれだけ質の高い情報開示ができるか。
相手(高所得者)をコントロールすることは不可能
例えばですが、こういったターゲットはしっかり稼いでいるが故に、当然社会的ポジションも高いですし、あらゆることに対して調べる力や勉強する力が高い傾向にあります。
そういった人々には、不足の多い情報開示だけで、行動(資料請求や来場)をコントロールしようなどという小手先のマーケティングは通用しない、と言い切れます。かといって、ターゲットのいいなりになれということでもありません。中途半端な情報開示で、こちらの都合に引き込みたい思惑を見透かされるよりも、先手先手で情報を開示してリーダーシップを取り、顧客の信頼を勝ち取る作業が必要です。
情報開示によって信頼関係をつくることができる
大切なことは、日常でプロフェッショナルとして生きる高所得者に対して、どれだけこちらがプロフェッショナルでいられるかというお話になってくるのです。
上とか下とかではなく、プロとしての情報の伝え方、情報の開示の仕方によってプロ同士の共感を勝ち取りそれによって信頼関係をつくっていくことで「資料請求」「来場」などの貴重な時間を提供してもらうことができるのです。
高額案件、高額物件、高額商品ということは、原則としてなにかしら「高い理由」があるはずです。それらをしっかり分析して、細部に渡って情報開示できるように組み立てる。特にウェブコンテンツの質の高さは非常に重要になってきます。
売りたいものがなぜ高いのか?それらから得られる未来のイメージはなにか?ここをどれだけ質の高いデザインとコピーワークで徹底的に訴求できるかが重要です。
3、どれだけはっきりとした「オファー」を出せるか。
なにが起こるかわからないと行動してくれない
高額物件の顧客になりうる人々の行動パターンを紐解くと、日常からたくさんの選択肢があり、たくさんの誘惑があることは間違いありません。
そんな人に出会いたい場合は、ある程度の「ネタバレ」は行動喚起においてとても重要なポイントになります。実際、例えばモデルハウス集客などでも時間制かつ予約制にした方が来場者の質が高まるケースも多くあります。以下のようなことが事前にわかっていると、来場する際にも安心して行けると思ってもらえるので、来場率アップの施策としておすすめです。
・いついけるのか?(いつでも!はNG)
・どれくらい時間が必要なのか?
・何人でいけるのか?(子どもOK?キッズスペース、トイレなどは?)
・駐車場はあるのか?
・行った際には何が見れて何が聞けるのか?
何か特典をつける、というのももちろんひとつのフックとしてはありですが、そもそも行ったときのイメージがある程度つく方がアクションは起こしやすくなります。
またこれはひとつの仮説ではありますが、日常から様々な決断を迫られる日々を過ごしている人間からすると、逆に「いずれかの枠で来てください」と言ってもらったほうが、そこに予定を合わせて行動するので動きやすいという人もいるかもしれません。
もちろん実際の「体験」も充実したおもてなしを
WEB上ではものすごくいいことを書いていて、期待値は高いのに現地にいったら・・・
ということが起こるとマイナスブランドが働き、せっかくの来場が無駄どころか損失につながってしまいます。ターゲットが共感してくれるおもてなしがどれだけできるのか、というのは当然のごとく重要であり、素晴らしい時間を提供できるよう努めなければいけません。
エスコートの順番や、資料、スタッフからの耳寄りな情報などせっかく使った時間をより有意義なものにできれば、自社や商品に対する評価があがることは間違いありません。
まとめ
以上の3つのポイントをしっかり抑えることが、高額案件・高額物件・高額商品を売るためには必須の考え方になります。
マーケティング=売れる仕組みをつくること。そのためにはターゲットとなる人物像をしっかりとイメージして(ペルソナづくり)、どのように出会って、どのように共感してもらうかのストーリーを組み立ててみてください。