合同会社マーケティングデパートメント

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工務店・住宅会社の市場環境

工務店・住宅会社のマーケティング
2020.3.14
このブログを書いた人

ナガタ セイメイ

工務店・住宅会社のマーケティング活動を活性化させていくために、まずは現在の業界の傾向をとらえるためのデータをそろえた記事になります。

結論はわかりきった話かもしれませんが、データも踏まえて一度整理してみると、やるべきことを見つける一助になるかもしれません。

市場環境は縮小するばかり

結論ありきですが・・・新築住宅の市場は縮小するばかり。というのは事実として受け入れざるを得ません。縮小する理由・背景を改めてデータで振り返ってみたいと思います。

今の市場環境・・・人口動態

現在の市場環境の中でも人口動態をおさらいしていこうと思います。市場環境には業界全体の傾向についてのお話と、顧客動向の変化についてのお話が必要です。大きな流れとしての傾向の中に、顧客の動向変化があり、それらをちゃんとつかんでいくというのが大事です。

人口減少、少子高齢化、新築着工棟数減少

漢字ばっかりならんでしまいましたが・・・笑
みなまでいわなくてもわかっている。今の住宅市場に置ける3つのキーワード。これらは当然ながらつながりを持っていて、少子化対策など、政府の対策にも期待したいところですが、市場が縮小していくという状態はしばらく脱することは難しい。

まずこちらは、人口減少が一目でわかるグラフ。

引用:総務省 WEBサイト https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd101100.html

ご覧のとおり、なのですが。2008年をピークに減少の一途をたどる我が国の人口です。だいたい2050年ごろに1億人を切るだろうとの予測がなされています。そして単純に人口が減るだけなく、世界的にも未体験ゾーンである、超高齢化社会が待ち受けています。

こちらが、総人口に対して、子どもとお年寄りの割合推移をわかりやすくしたグラフ。

引用:総務省統計局 WEBサイト https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1191.html

赤い折れ線グラフが65歳以上人口。黒い折れ線グラフが0~14才の人口を表しています。平成30年までのデータとなりますが、人口は減る、だけど高齢者の人口は増える(子どもが増えない)という環境がどんどん進んでいくことがわかります。

そして、こちらが新築住宅市場の主なターゲットとなる労働人口の割合を表したグラフ。

引用:総務省統計局 WEBサイト https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1191.html

棒グラフが労働人口そのものの数字。青い折れ線グラフが総人口に対する労働人口(15〜65才)です。お家を買ってくれる、建ててくれるであろう年齢層は実数・割合ともに減少傾向。ターゲットがどんどん少なくなってきている、ということです。

まとめるとこんな感じです

データの要約・・・
  • 少子高齢化はどんどん進んでいて
  • 新築住宅を建ててくれるであろう労働人口も減少していて
  • 私たちがターゲットとしたい層はどんどん狭くなっていて
  • 競争が激しくなっていきそう・・・というか激しくなっている。

ということになりますね。そして、その人口減少や動態変化にともなって、新築着工数にも如実に影響がでてきています。

そして新築着工数も減少傾向から横ばいへ

労働人口が低下する=家を建てる人が減る、というのはあたりまえの現象です。実数値で見ても、新築着工数、いわゆる「実住」という実際に個人消費者が住むために建てる家のマーケットボリュームは減少から横ばいへ推移、という状態です。

新築着工棟数の推移

情報:国土交通省 建築着工統計調査より抜粋
情報:国土交通省 建築着工統計調査より抜粋

平成に入ってからは平成2年の170万戸がピーク。平成21年の78万戸が最低スコアとなっており、そこからは少し持ち直して直近では90万戸を超える市場規模が形成されています。一番建っていた時期に比べると半分のボリュームです。

着工推移の内訳は下のグラフ。50万戸ちょっとのマーケットが全国に散らばっている。というマーケットボリュームになります。借家系の着工が少しですが伸びているというところも注目ポイントです。

新築着工棟数の都道府県別ランキング(令和2年1月)

情報:国土交通省 建築着工統計調査より抜粋

第一の東京の1万超と、第二都市である大阪がダブルスコアの差。タワーマンションや賃貸も含まれる数字ではありますがこれだけの差が都市部でも付いています。実は「近畿圏」の合計をすべて足しても東京には及ばず。地方の市場縮小は顕著に進んでいるという状態です。

まとめるとこんな感じです

要約すると・・・
  • 新築着工棟数は平成19年を境にで一旦激減し
  • 少し持ち直した平成25年は実住の棟数は50万戸ちょっとをのらりくらりしていて
  • 首都東京にマーケットは集中していて、2位大阪とはダブルスコアで
  • 地方は年間1万戸も切ってマーケットの縮小が顕著である。

ということになりました。特に地方のマーケットが小さくなっていて、ボリューム自体がない中で、事業を伸ばす、支えることができるかということが、工務店・住宅会社全般に言える課題と捉えることができます。
みなまでいわずとも・・・ではありますが、改めてデータで抑えてみました。

マーケティングの必要性

ということで、データで振り返ってみた市場環境でしたが、人口減少とそれに伴う着工棟数減。つまりマーケットは縮小していて、競争が激しくなっていく。そんな環境のなかでどう事業を展開していくのか?ということを考えていかなければいけな状況。

マーケットの縮小=競争激化

当然のことながら、マーケットが小さくなれば、イス取りゲームの要領で顧客が奪い合いになることは間違いありません。競争はどんどん激しくなり、顧客に出会えない、契約できないという事象が数多く起こってしまいます。
競争が激しくなる、ということはイス取りゲームで言えば音楽がストップするタイミングに気を張りながらすばやく反応する力が、100m走で言えば早く走る力が、サッカーで言えばいい選手を揃えていい戦術を実現する力が・・・競技に合わせて必要な力、つまり競争力をつけなければいけません。

競争力を磨くことが、マーケティングのひとつの意味

だから、マーケティングが必要である。ということが、私たちマーケティングデパートメントが事業をする意味であり、すべての答えをもっているわけではありませんが、マーケティングというものの理解を深めて、自分たちで考えて、競争力をつけられるようになっていかなければ、工務店・住宅会社は生き残っていくことができない、という結論になります。

別エントリーでは、「マーケティングとは?」「マーケティングの具体的なステップは?」と言った情報をどんどん発信していきたいと思います。まずは、わかりきったことでもデータでおさえて見よう、ということでこのエントリーを終えたいと思います。