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画像ファイル拡張子の種類と違い、色彩について

細かい知識や用語について
2021.5.21
このブログを書いた人

akiko_nakagawa

普段、あまり意識することなく使っている、「拡張子」とは何を指すかご存知でしょうか?

パソコン・スマートフォンで書類や写真など、データやファイルを取り扱う際に「タイトル名.jpg」「タイトル名.pdf」と表示される「.jpg」「.pdf」が拡張子に当たります。拡張子を見ればどのようなデータやファイルなのかを簡単に判断することが出来ます。
拡張子と言っても、画像に使用されるもの、動画、音声・・・とたくさんの種類があります。
データやファイルを保存する際に、それぞれに合った拡張子を使って保存していますか?
各画像ファイル拡張子の違いや特徴、どのようなデータには何の拡張子が適しているか、また 色彩の基本「RGBとCMYK」についても、使われているシーンや特徴などについて紹介していきます。

JPEG /JPG(Joint Photographic Experts Group/ジェイペグ)

そもそもJPEGとJPGはどう違うのか?

拡張子名が違うだけで機能面での違いはありません。画像ファイルを保存したときに「タイトル名.jpg」や「タイトル名.jpeg」と表示されますが、そのドット以下(拡張子)の表示が違うだけです。

【では、なぜ同じ機能の拡張子表記が2種類あるのか?】
1980年代に普及していた「MS-DOS」という基本ソフトウェア(OS)ではファイルの拡張子は3文字までという制約がありました。しかし、現在普及している基本ソフトウェアでは、拡張子は3文字以内という制限がなくなり「jpeg」と表示されるようになりました。

JPEGとは?

普段、最もよく使われている形式かもしれません。画像ファイルとしてはデータを送ったり加工したりする際に扱いやすいデータ形式です。デジタルカメラなどで撮影をした写真データもJPEGで保存されます。
容量が多い画像データを小さくできるのがJPEGのメリットですが、圧縮の際に一部のデータを切り捨てる、不可逆圧縮(一度圧縮すると元に戻せない)を行うため、画像を何度も編集・加工し上書き保存する場合は劣化してしまうため注意が必要です。

【使用に適している画像ファイル】
JPEGに適している画像ファイルは「フルカラーの風景など、自然物」のデータを扱う際に適しています。
しかし、JPEGファイルは透過ができなかったり、画像サイズに比例してファイルサイズが大きくなるというデメリットもあります。

元の画像
上書き保存後(5回)

上書き保存した画像の空の部分に大きく劣化が見られる

PNG(Portable Network Graphics/ピング・ピーエヌジー)

PNGとは?

ロゴやイラストをダウンロードしたファイルの拡張子を見てみると、ほとんどが.pngで保存されているはずです。pngは画質が高く、ベタ塗り中心のイラストやロゴ、テキストのスクリーンショットや線画など、色の境界線がはっきりした画像に適している拡張子です。また、圧縮による劣化が起こらないので、何度上書き保存しても画質は劣化しません、このことを「可逆圧縮」と言います。そして、色数の少ないベタ塗り系の線画などの画像の場合、PNGはJPEGより高画質なうえ軽いという「完全上位互換」になります。

【使用に適している画像ファイル】
PNGに適している画像ファイルは、「イラストやロゴなど、人工物」のデータを扱う際に適しています。
逆にスマートフォンで撮った写真のような色数がとても多い画像の場合、JPEGよりファイルのサイズが大きくなる可能性があるので注意が必要です。

png形式で保存
jpeg形式で保存

パッと見た感じ、両方とも綺麗に見えますが、拡大するとjpg形式は文字のあたりがぼやけて見えます。

GIF(Graphics Interchange Format/ジフ・ギフ)

GIFとは

GIFとは、イラストやロゴなど色数が少ないものを扱う場合、PNGよりも軽いデータで取り扱うことができるデータ形式+アニメーションを指します。簡易的なアニメーションや画像の連続表示などで使用することができるファイルフォーマットで、GIFもPNGと同様に透過処理ができ、単色が多いイラストやロゴを扱う際に適しています。よく、FacebookやTwitterなどのSNS上で流れているかと思います。

【なぜGIFを使うのか?】
GIFはデバイスや通信環境に依存せず利用可能で、データ容量が小さいのでたくさんの人に見てもらうことができ、簡単に作成することが可能です。また、ユーザーが再生ボタンを押さなくても閲覧できるアニメーションです。
そして、GIFを使えば伝えたいことを視覚情報として伝えることが出来ます。伝えたいことをビジュアル面で簡潔に印象を残すこともできるので、相手にイメージをきちんと伝えたいときにとても便利なツールです。ただ、長い動画や音声を入れて作成はできません。

TIFF(Tagged Image File Format/ティフ)

TIFFとは?

TIFFとは、画像ファイルの先頭にタグをつけて、複数の画像を一つのファイルとして保存できるファイル形式です。大きなサイズや高解像度の印刷物等によく使われる形式です。(WEB上では扱えないので、使用する場合はJPEGなどに変換する必要あり)JPEGのように圧縮によってデータを損なうことがないため、印刷物に使われることが多い拡張子です。非圧縮式で、画像の画質を最優先で保存することができ、圧縮する際もPNGと同様の「可逆圧縮」を採用しているので、画像の劣化を最小限にする事ができます。ただし、ファイル容量が極端に大きくなってしまうことがデメリットです。

【どんな時に使われるのか?】
カタログやパンフレットをはじめとする紙媒体の原稿作成や編集、デザインなどをパソコンで行うDTP(Desktop Publishing)でよく使われる拡張子です。印刷が必要なDMやフライヤーを作成する際にTIFF画像を使うと綺麗に仕上がります。

RAW(Raw Image Format/ロウ)

RAWとは?

RAWは、プロのカメラマンが撮影する際に使うデータ形式で、あとから明るさや色味など詳細な調整がしやすいデータですが、その分データの容量がとても大きくなる拡張子です。
RAWは「RAW画像」「生データ」「未加工画像」などと呼ばれ、汎用性が低いのでパソコンで編集できる環境が整っていない場合はRAWで保存するのは避けた方が良いでしょう。
RAWは撮影後に編集することが前提のファイル形式なので、画像を調整しない場合はRAWで保存する必要はありません。

【どんな時に使われるのか?】
非常に豊富な画像情報を保存でき、一眼レフカメラで写真を撮るときによく使われます。
ホワイトバランスやコントラストを自由に調整しやすいので、撮影時にちょっと失敗してしまった写真や、後から雰囲気を変えたい場合にも上手に修正することができます。

色の表現における「 RGB」と「CMYK」の違いについて

RGBについて(アールジービー)

RGBとは、光の三原色のことを表します、それぞれの頭文字「Red(赤)」「Green(緑)」「Blue(青)」からきています。
PCのモニターやスキャナー、液晶ディスプレイやテレビの映像表示に使われています。
この3色は混ぜるほど明るい色になり、白に近づいていきます、なので「加法混合」「加法混色」とも呼ばれています。

CMYKについて(シーエムワイケー)

CMYKとは、色料の三原色のことを表します、それぞれの頭文字「Cyan(シアン)」「Magenta(マゼンタ)」「Yellow(黄)」「Key Plate(黒)」からきています。
データを紙に印刷した場合などに、この三原色が利用され、この3色は混ぜるほどに暗い色になり、黒に近づいていくので「減法混合」「減法混色」とも呼ばれています。
印刷時には、このCMYにKを加えた4色(プロセスカラー)を使ってフルカラーを表現しています。

なぜ、「K」はBlackでなくKey Plateなのか

この三原色を混ぜても純粋な「黒」にはならず、正確には濁った灰色になります。

Key Plateには「基準となる板、黒インクで画像の輪郭などを表現する」という意味合いがあり、このKey Plateがあるからこそ印刷物において黒色を上手く表現できているので、ブラックの「B」ではなく「K」になります。

RGBとCMYKの違いはなに?

再現する色の領域「カラースペース」が違います。 RGBの方がCMYKよりも広い色彩を表現できるので、 RGBで作成したデータをそのまま印刷すると、CMYKでは再現できない領域があるため、色味がくすんでしまいます。
PCで作成したデータを印刷したときに「思っていた色と違う」と感じるのはこれが原因になります。
Web上で表現するものには RGBを、印刷物として表現する場合はCMYKを使用しましょう。

RGB(混ぜると白くなる)
CMYK(混ぜると黒に近い色になる)

まとめ

いかがでしょうか?データやファイルを作成し保存するときや、送受信する際に「拡張子」を意識できていましたか?それぞれに特徴やメリット・デメリットがあるので、データの用途によってきちんと使い分けていきましょう。