合同会社マーケティングデパートメント

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住宅業界の4P[マーケティングミックス]とは

工務店・住宅会社のマーケティング
2020.5.25
このブログを書いた人

ナガタ セイメイ

私の経歴の中で、一番長い年月関わった仕事は結果的にプロモーション・広告でした。ブランドづくり、ブランディングや商品開発に関わりながらも、最終的な出口としてはプロモーションを行い、集客や成約に至らせることを目標に取り組んできたため、仕事の手数でいうとやはり広告が主な成果物となっていたと思います。

たくさんの工務店さまや分譲地の広告活動をするにおいて、やはり成功したものとそうでなかったものがあったのは事実でした。(間違いなく成功の精度は高まっていますが)

しかし、それらを振り返ってみると、今回のタイトルである4P(マーケティングミックス)がしっかり整理できていたか?そしてその中でどこで勝負するかの意思決定がしっかりできたか?というところで明暗が別れていたと確信しています。

今回の記事は、そんな集客活動を成功に導く=事業の売り上げを上げるために必要なフレームワークを抑えるための記事にしたいと思います。

4Pとは?

マーケティングに関わる本、記事にある程度触れれば必ず出会う言葉。4P(ヨンピー)。古くから(マーケティングという概念の歴史上)使われているだけあり、マーケティングに関われば関わるほど、この重要さ、そして「ようできてますな〜」ということを痛感します。

マーケティングミックス

マーケティングミックスは、マーケティング戦略において、望ましい反応を市場から引き出すために、マーケティング・ツールを組み合わせることである。つまり、企業や非営利組織が顧客や生活者に商品やサービスの販売をしたり、何かを遂行したりするために、マーケティングの使用可能な複数の手段を組み合わせて戦略をたて、計画、実施すること。

wikipedia マーケティングミックスより

当サイトお得意様のウィキペディアより引用です。もうその通りとしか言いようがないのですが、戦略をたてるうえで基盤となる分析フレームワークになります。

Product(プロダクト)、Price(プライス)、Place(プレイス)、Promotion(プロモーション)、4つのフレームで自社の分析を行い、マーケティング戦略における軸づくりをするためのフレームワークです。

マーケティングの基礎中の基礎

3C分析、SWOT分析・・・フレームワークはたくさんありますが、自社の分析・整理をするうえでは基礎中の基礎です。マーケティングに関わるご担当者様は、必ず自社分析はしておいてほしい、しているだけで外部発注への質も間違いなく変わるものだと考えます。

4P(マーケティングミックス)の各フレームが持つ意味を抑える

ここからは、具体的な4Pの中身についての解説と住宅系企業における捉え方についてお伝えしていきたいと思います。Product(プロダクト)、Price(プライス)、Place(プレイス)、Promotion(プロモーション)、それぞれのフレームがどのような意味を持つのか?どのような問いかけで分析できるかをご覧ください。

Product(プロダクト)

まずはプロダクト=製品・商品ということになります。サービス業の場合はサービスとなりますね。もちろんですが、売るもんがなければ商売になりません。その「何売ってるの?」という部分を整理するということになります。消費者(顧客)が、その対価を支払ってまで買うべきかどうかの判断をするための材料となりますので、ここはきっちり整理したいところです。

住宅系企業の場合のプロダクト分析

住宅のプロダクト・・・「家」ですね。しかし、その物質としての意味だけでなく、付帯サービスも住宅業界においては重要な要素になってきているのではないでしょうか?シンプルな価格競争で勝負できないのであればなおさらです。例えばこんな視点で、自社のプロダクトを分析してみてください。

例えば・・・

・耐震性や断熱性を含めたスペック

・アフターサービスの密度や使い勝手

・施工品質

・デザイン提案力

・家づくりのプロセス

・特許や独占販売権

・スタッフのブランド力

Price(プライス)

そのまま価格、ということになります。顧客支払ってもらうお金がいくらなのか。住宅・不動産業界は高額かつ不透明性が高くなりがちな領域になります。これまでは情報優位性を武器に勝負できたので、ある程度不透明性が高くても特にマーケティング上のアドバンテージになりにくかった過去がありますが、年々ここをどのようにオープンにしていくのか?というのは大きな課題となっていますね。

住宅系企業のプライス分析

グロスは当然重要です。それとともに、ターゲットの支払いの懐具合であったり、ローンなのか?現金なのか?等でも提案の仕方が変わってくる領域になります。また、商圏エリアによる全体価格の相場は顕著で、意外に高値勝負ができそうなところもあれば、ローコストに傾倒しているエリアがあったりと、データで抑える必要もある分析領域になります。

例えば・・・

・エリアの年収の平均や中央値に対して、満額ローンで手が届くか?

・地縁性が高く、親援助がでるエリアか?

・ハウスメーカー?ローコスト?売れ行きの傾向は?

・周辺賃貸相場と35年ローンの支払い比較は?

・多少の高値であっても、理由づけができるか?

Place(プレイス)

マーケティングミックス上は「流通」となります。ただ、住宅系業界においては流通という表現が多少違和感があるのではないでしょうか。不動産では、不動産流通という言葉は時折見かけますね。ここでいう流通というのは、顧客が商品を手に入れるまでのルート、という捉え方になります。住宅そのものを卸している工務店さんはあまりないと思いますが、たとえば工務店さんも仲介会社や分譲会社からの請負がある場合はその商流がありますし、toCではどのようにして顧客がその家に出会い、契約にいたることができるか?という問いになります。また、MD社の考えとしては、商圏や会社が活動の基盤としているものもこのプレイスに含めて分析しています。

住宅系企業のプレイス分析

例えば・・・

・お客さんはどのようにあなたの会社に出会えますか?

・どのような問い合わせ方法がありますか?

・契約までのプロセスは明確ですか?

・商圏(施工エリア)は明確に伝わっていますか?

Promotion(プロモーション)

マーケティング活動の最終終着点でもあります。広告活動、販促活動となります。どこの現場に出ても、「やることが増えたな〜、なにやったらいい?」という相談が増えました。ウェブ広告、チラシ、看板、現地、ポータルサイト、雑誌・・・いくらでもやろうと思えばできますが、実はプロモーション以外の3つのPの分析により最適解は変わってきます。言い換えるとターゲット次第となります。それらを見極めて運用をしながら最終的なコストパフォーマンスが高められるか・・・理想論はそうですが現実はなかなか難しいところもありますね。しかし、現代のプロモーション活動は、より、認知と体験の設計が大事になってきています。どのように自社に関心をもってもらい?どのように体験してもらうか?そこが勝負どころです。

住宅系企業のプロモーション分析

例えば・・・

・あなたの広告はターゲットに届いていますか?

・ターゲットが関心をもつビジュアルやコピーは用意できていますか?

・目標と予算の配分は十分ですか?

・関心をもってもらったお客さんはちゃんと体験するルートを得ることができますか?

どのように使えばいいか?

正直なところ、ここまでの内容は他にもたくさん記事はあるかもしれません。(住宅会社向けに問いかけを記載しているのはあまりないですが)分析はしたが、「で?」となってしまうのがフレームワークの落とし穴。ここからは具体的なフレームワークの使い方をお伝えします。

まずは、ささいな言葉も網羅して埋めてみる

あらゆるフレームワークに共通して、必ず抑えなければいけないポイント。よく「こんなんあたりまえやしな〜」と手が止まってしまうワークを見ることがあります。なんでもいいので、とにかく数をだす。消したりまとめたりはあと!些細なことでもあらゆることを網羅してみてください。

競合他社もやってみてください

MD社では必ず競合他社の4P分析をします。そうすることで、自社との比較が行え、例えばプロダクトではどっこいでも、プライスで勝てるぞ・・・・?など今まで見えなかったことが必ず見えてきます。

見比べてみて、勝ちどころ=価値のあるところを意思決定する

上記でも記載したとおり、すべての情報をもとに、その市場環境、商圏での勝ちどころを見比べてみてください。会社によって、得手不得手はまちまちです。借りに似たようなスペックの商品であっても、プロモーションの面白さだったり、家づくりのプロセス(プレイス)だったりで差別化要因、それこそ市場に与える価値というものが見えてきます。

2つのPを組み合わせるのがおすすめ!

それらをしていると、見えてくるはずです!

うちはプロダクトとプロモーションが面白いのかな?

プロダクトとプレイスが差別化要因かな?

プライスでは勝てなくても、プレイスとプロモーションなら価値を出せる!

などなど、4つのうち2つのPを組み合わせることができれば、間違いなくそれがマーケティングの軸となります。それによって、商品や事業のコンセプト、というものを導き出せる確率があがります。

ぜひとも自社分析を。マーケティングミックスによって自社の勝ちどころを見つけてください!