合同会社マーケティングデパートメント

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WEBは言葉の情報整理がすべて。成果のあがるWEBマーケティングに必要な条件。

WEBマーケティング
2020.11.18
このブログを書いた人

ナガタ セイメイ

WEBマーケティングを強化したい、WEBサイトをリニューアルしたい、コンテンツを充実させたい・・・そういったニーズは日々増加していると思います。このエントリーでは、WEBマーケティングにおいても、そしてWEBのリニューアルだったり新規制作であっても、いかにコピーライティングが重要か、WEBマーケティング成功の重要な条件のひとつとして書いていきたいと思います。

コピー・言葉が重要な要素のひとつといえる、3つの視点

1、伝えたいことを整理するという視点

WEB、というのは「情報の置き場所」です。WEB黎明期から考えると通信速度も遥かに上がり、まだ完全普及はしていませんが、5Gによってさらに動画などの重量データコンテンツも閲覧がしやすくなります。様々な技術や表現方法によって「派手」になった側面はありますが、ニュースサイト、ブログ、ウィキペディアなど、文章による情報のやりとりのほうが圧倒的に歴史は古く、その情報の伝達方法の一つとして写真や動画が新たに加わったと言えます。

なにが言いたいかというと、もし動画をするとしても、そもそも「何を伝えるの?」という部分がかけていては、ブログを書くこともできないし、それを動画にしてコンテンツ化することも難しい。

だから、まずは自分たちが世の中の人、ターゲットに伝えたいことをきちんと整理して、それをブログなのか、サイトコンテンツなのか、動画なのか、どういった手段で伝えていくのか?という検討ステップを疎かにしないということが重要です。

2、SEO対策という視点

SEO=検索エンジン対策。ということですが、これらは現在WEBページのみならず、画像や動画もキーワードに即した検索結果が表示されるようになりました。MD社では単純な検索順位の上位表示という意味でのSEO対策はサービスとして携わっていませんが、タイトル、見出しの書き方にはかなり注意を払います。その理由と注意点は以下の通りです。

人は見たいものしか見てくれない。

カラーバス効果(意識している情報により注目する現象。)、というものがあります。例えば「カリフォルニア風のインテリア」にアンテナを張っている人は、そういった情報が目に止まりやすい。「耐震性」であればその情報に。人は見たいものに目を向ける習性があるということです。

クリエイティブ感、オリジナル感は大事ですが、そのキーワードがあまりに自分たち(企業)寄りだと、一般の消費者はそのキーワードへのアンテナがありませんので、情報に出会ってもらう機会が減ってしまうということを理解しなければいけません。

造語は認知にパワーがかかる。普遍的な言葉選びはしっかりしておく。

検索エンジンでもいわゆる「造語」や「認知の低い固有名詞」は検索ボリュームがそもそもありません。多くの検索はより普遍的なキーワードの検索ボリュームが圧倒的に多いのです。逆にいうと、造語やオリジナルの商品名などで検索をしてほしいのであれば、それ相応の認知活動が別に必要になってくるということを理解しておかなければいけません。

SNSにおいてもInstagramは写真へのいいねがアクションの主流ですが、その写真にはハッシュタグがついていて、そのハッシュタグもいわゆる「ビッグワード」が圧倒的に投稿数が多く注目も集めやすいことは明らかです。

そういった意味で、単純な順位だけでなく、検索ボリューム=出会いやすい言葉、を使うということも非常に重要な視点のひとつとなります。

3、感情・ストーリーを伝えるという視点

現代のマーケティングでは、共感・体験・ストーリー・ブランドという要素が重要になってきています。価値観の多様化、製品技術の進歩による差別化の難しさなどによって、そのモノやサービスが作られた背景や作っている人、使っている人との感情の共有が重要になっています。

では、その感情やストーリーを伝えるためには?うれしい、楽しい、安心できる、盛り上がる・・・様々な感情や空気感を表現するストーリーのカテゴリーがあり、それらを伝えるためのマーケティングをしていく必要があります。

そのため、自分たちが感情とストーリーを共有したい人はだれなのか?(STPやペルソナ)、その人たちと繋がるためのキーワード、言葉はなにがふさわしいのか?(ブランド体系やマーケティングコンセプト)を組み立てていくという視点が大事です。

単純にタレントを使う、流行に乗っかるという施策は失敗することが多く、どのように感情を共有していくのかということありきで、WEBマーケティングを組み立てなければならずその言葉の整理というのは非常に重要な視点になります。

具体的な言葉の整理の方法

MECE(ミーシー)という考え方

漏れなく、ダブりなく。という意味ですが、経営コンサルで有名なマッキンゼーで開発された思考方法になります。このMECEはサイトマップやページの内容を考えるときに重要な役割を果たします。

漏れなく、ダブりなく。というのは例えば自社の商品を説明する際に、商品の内容をいくつかのページに分けて制作していくとします。その際には、商品の内容をある程度カテゴライズしてひとまとまりにすると思うのですが、それらをどのようにきれいに分けていくことが、お客様にとってわかりやすいのか?

という考え方です。

例えば、耐震等級3、自社施工、太陽光発電、リフォームしやすい構造、高断熱、自然素材、20年保証。などのような特徴があった場合。これらを、構造・住宅性能・仕様のように分けていくと、耐震等級3は構造かな?住宅性能かな?とどちらとも取れてしまうような棲み分けの難しいページ構成になる可能性が出てきます。

そうであれば、耐震(耐震等級3)・省エネ(断熱・太陽光)・未来の安心(リフォーム・自社施工・20年保証)・暮らしの安心(自然素材)、のように提供する価値で切り分けて、それぞれのカテゴライズを調整していくほうが、ページのテーマがはっきりし、サイトマップもきれいに収まっていくはずです。

ロジックツリーという考え方

上記のMECEをわかりやすく可視化して、サイトマップにも落とし込みやすいのがロジックツリー。

住宅の場合、住宅のコンセプトを頂点にそのコンセプトを構成する主な価値(上記のカテゴライズのようなもの)と、その価値を支える具体邸な仕様や方法などを分解して考えていくことがおすすめです。

その際に「漏れなく、ダブりなく」ロジックツリーを組み上げられれば、WEBサイトを言葉で整理して、サイトマップ・ページのテーマと具体的に入れるべき情報がまとまります。

そのうえで、各ページがどのようなワイヤーフレームで、どのような文章と素材が必要なのか検討できると、「いいWEBサイト」=「情報が伝わるサイト」になっていきます。情報が伝わるサイトとは、伝えるべきテーマがはっきりしていて、言葉がわかりやすく、ストーリー性(情報の繋がり)がしっかりしているサイトを指します。

自分たち(企業)には当たり前でも、お客様には大切な情報

上記の二つの手法をさらに補足しておくと、こういった作業を行っていくと「こういう仕様は普通だしな」「これはどこもやっているから」という業者目線での情報の選定を行ってしまうということが多々あります。

絶対にそれはしてはいけません。確かにWEBによってお客様・ユーザーは賢くなったと言える部分はありますが、例えば、「A社には瑕疵担保について詳しく書いてたけど、ここはなにもないな」というような状況が起こると間違いなくマイナスブランドを醸成します。

自分たちや業界にとって当たり前のことも、きちんと載せ切る。情報が少なくて損をすることはありますが、ロジックツリーでしっかり整理されていれば、情報は多ければ多い方がいいのです。

整理した情報をもとに、コピーライティングをしていく

情報整理、言葉の整理ができたらまずはそれらをすべてコピーライティングしていくこともおすすめです。WEB制作においては「ワイヤーフレーム」という、テキストやボタンや画像の配置を決める設計図のようなものに着手することが多いです。

しかし先にコピーライティングを行い、載せるべき情報をすべて明らかにしてから、それを補足することに必要な画像や図や、リンクの配置を決めていくというほうが、住宅系のWEBサイトを充実させるにはいい場合が多いです。

設計図に当てはめてコンテンツをつくるのではなく、伝えるべきテキストを揃えてから最適な見せ方をチョイスするという手法を試してみてはいかがでしょうか?

おまけ:WEBサイト制作で力を入れすぎてはいけないこと

WEBサイトを制作する技術は年々進化していっています。HTML5やCSS3等で、ふわっと画像が出てきたり、背景が変化したり、なにかがクルクル回っていたり、コピーや写真以外の表現要素がたくさん増えました。しかし、それに頼るのは要注意です。力を入れるべきところはまず情報整理、です。

過剰なデザイン・エフェクトに要注意。画像や図は大事。

はっきり言っておきますが、画像がふわっと出てきたからと言って「よりこの工務店にお家を立ててもらおう!」とは思いません。笑

エフェクトや装飾はあくまで見て欲しいものに注目してもらうための技術、としてとらえてまずはそこに置くテキストの内容、そして画像や図説の検討をしっかりと行ってください。画像1枚には、文字の7倍から10倍の情報量があると言われていますが、ある程度の文字数(1000文字以上は欲しいでしょうか。)に画像・図説を4枚から5枚は配置できるようなイメージが1ページあたりの最低ラインとして検討してみてください。

しかしデザインは「美しく」あるべき

情報がしっかり整理されていれば、過剰なエフェクトは全く必要ありません。しかし、デザインは「美しく」あるべきです。

そのデザインというのは、エフェクトや過剰な装飾ではなく、見出しと本文と画像の要素が見やすくまとまっているということが重要です。美しいデザインというのは、情報を伝達するときに「ノイズ」にならないということを指しています。

モバイルファーストが前提になると、見出しと本文と画像の順番をどのように見せるかということも重要ですし、文字の大きさのバランスや画像の大きさ・タップして拡大できるか?などが整っていると美しいデザインと言えると考えます。

かの有名な阿部寛のホームページ

阿部寛さんのWEBサイトをご存知でしょうか?もとはファンの方がつくられたものを、買い取った(?)ものだと思うのですが、過剰な装飾や重たい画像がなく、「爆速で表示」されます。しかし、阿部寛さんについて知ることはきちんとできます。

デザインは、かなり古いHTMLのレイアウトでつくられているので、「懐かしい」デザインになっていますが、阿部寛さんの情報提供としては完璧に役割を果たしているという視点で見ることができます。

さすがにわざわざ古い技術でWEBサイトを作る必要はありませんが、スピーディに表示されて、情報がしっかりと提供できる、という本質的な部分では面白い参考のひとつではないでしょうか。

最後におもいきり脱線しましたが、まずは言葉・情報をしっかりと整理してWEBサイトをつくっていく。そういったことに敏感になることが、工務店・住宅のWEBマーケテイングでは重要であるということをまとめてみました。

もちろん、弊社でもしっかりサポートできますので、お気軽にお問い合わせください。