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コンピュータウイルス対策の必要性

細かい知識や用語について
2021.8.25
このブログを書いた人

フジイ リョウヘイ

普段皆さんはどのようにしてパソコンをお使いになられているでしょうか?パソコンと言うと、メールをしたり、ファイルを開いて資料を作ったり、インターネットを使って色々調べることができたりと、様々な使い方があると思います。そんなとても便利で楽しいパソコンですが、危険が潜んでいることがあります。
その一つが「コンピュータウイルス」です。
普段からパソコンをお使いになっている方なら一度は耳にしたことがあるかもしれません。
今回は「コンピュータウイルス」とはどういったものなのか?どう危険なのか?その危険な目に合わないためにはどうしたらいいのか?をお話していきます。

そもそも「コンピュータウイルス」とは?

ウイルスと言えば、ここ最近新型コロナウイルスが収まりつつも未だ蔓延しております。
新型コロナウイルスであったり、風邪などのウイルスは体の中に侵入し、そのウイルスが悪さをして人の体に様々な影響を及ぼします。
コンピュータウイルスも風邪などのウイルス同様、パソコン内部に侵入するとそのパソコンに何かしらの影響を及ぼします。
例えば、アプリなどのソフトウェアが開けなかったり、パソコンに保存されているアドレス帳のメールアドレスに対して勝手にメールを送信されたり、最悪の場合はパソコン本体の電源が入らなくなったり、あるいは盗み取られた個人情報をもとにクレジットカードを不正利用されたりといったように、一度パソコン内部に侵入してくるととても厄介な存在になりうるのがコンピュータウイルスです。

ここまで聞いていると普段パソコンを使用しない方からすると、「自分には関係ない」と思うかもしれません。しかし、最近は技術の発展によりパソコンのような機能を搭載するスマートフォンがあります。おそらく、現代においてほとんどの方がスマートフォンを所持していることでしょう。
そんな高性能なスマートフォンにも、やはりコンピュータウイルスという危険はついてきます。

ですが、全てのユーザーに感染するものではありません。風邪や感染症などを予防・対策するのと同じで、コンピュータウイルスも予防・対策をしっかりすれば100%防ぐということはできませんが、感染する確率は大幅に減らすことができます。

コンピュータウイルスの主な感染経路について

では、コンピュータウイルスはどういったところから感染するのでしょうか?主な感染経路をご紹介します。

ウェブサイトを閲覧することによる感染

おそらく大多数の方がインターネットを経由して何か調べたり、ネットショッピングをする際に店舗ウェブサイトを閲覧することがあるかと思います。
コンピュータウイルスの感染経路の中でも多数を占めるのが、このウェブサイトの閲覧によるウイルス感染です。少し前は怪しいウェブサイトを訪問しなければ大丈夫と言われていましたが、ここ最近では、正規のウェブサイトが不正侵入を受けて書き換えられ、ウイルスがプログラムの中に仕込まれてしまうケースが増えてきています。
「いつもと同じウェブサイトだと思って閲覧しているつもりが、気が付いたらウイルスに感染していた」というのが、この感染経路です。

電子メールの添付ファイルを開くと感染

ウェブサイト閲覧によるウイルス感染同様、電子メールを通してのウイルス感染も非常に多いです。電子メールに添付されたファイルをよく確認せずに開くと、実は悪意のあるプログラムであり、コンピュータウイルスに感染してしまうのがこのケースです。かつては、電子メールで実行形式のファイルが送られてきたときには特に気を付けなければなりませんでしたが、最近ではファイル名を巧妙に偽装し、文書形式のファイルに見せかけて悪意のあるプログラムを実行させ、ウイルスに感染させることも増えてきています。
また、文書形式のファイルでも文書を閲覧するソフトウェアの脆弱性を狙った攻撃も増えてきていることから、メールに添付されてきたファイルを安易に開くのは危険な行為となります。

USBメモリから感染

多くのコンピュータでは、USBメモリをコンピュータに差し込んだだけであらかじめ指定された処理が自動的に実行されるようになっているものがあります。このような仕組みを「Auto run」と言います。この「Auto run」機能を利用してUSBメモリなどの情報機器を差し込んだだけでウイルスに感染させるのがこの経路となります。既にコンピュータがウイルスに感染していることが前提としてありますが、感染しているのを知らずにUSBメモリなどの記憶媒体や情報機器を差し込むと感染する形になります。
USBメモリ以外にも例えば、スマートフォンやデジタルカメラをUSB端子を利用して接続した際に、フォトアプリなどが自動で開く機能があります。自動でアプリが開いたときにウイルス感染する恐れがあるので注意が必要です。

主な感性経路としては上記の通りとなりますが、他にもインターネットを利用して他人とファイルをやり取りすることにより感染する「ファイル共有ソフトによる感染」などがあります。

コンピュータウイルスの種類

風邪や感染症などの菌でも様々な種類があるように、コンピュータウイルスにもいくつかの種類があります。
先述の感染経路からどんな種類のコンピュータウイルスが侵入してくるのかをご紹介します。また、様々な種類のコンピュータウイルス(悪意のあるプログラムやソフトウェア)を総称して「マルウェア」と呼ばれています。

ファイル感染型

プログラムファイルに感染するウイルスが、「ファイル感染型」になります。このウイルスは単体では活動しないウイルスとなっており、拡張子が「.com」や「.exe」などの実行型ファイルに付着し、制御を奪ってプログラムを勝手に書き換えてしまうことによって不正な挙動を起こしたり、増殖していくのが特徴です。ですが、ファイル感染型のウイルスはすべてのファイルに感染するわけではありません。
プログラムを実行できるファイルのみに感染します。                        

またファイル感染型ウイルスには、「上書き型」と「追記型」の2種類があります。
上書き型は感染した元のファイルを改ざんして上書きをするタイプです。元のファイルの一部のみを書き換えるだけですので、感染しても発見しにくいタイプです。                                               

追記型では元の正常なファイルの一部に付着したり、もしくは使用されていない領域に不正なコードを書き込んだりするタイプです。追記型の場合は、データが追加されるので、ファイルサイズが大きくなり発見しやすくなります。
上書き型はコード自体が書き換えられているため、復元は難しいですが、追記型の場合は不正コードを取り除くと復元できる可能性があります。

マクロ感染型

マイクロソフト社のWordやExcelなどの文書作成ソフトや表計算ソフトといったデータファイルに搭載されているマクロ機能を利用して感染するウイルスです。ほとんどは、WordやExcelなどのソフトにマクロウイルスを仕込む方法が用いられます。主にスパムメールとして不特定多数に送信されるケースが多くみられ、メールを受信した側も使い慣れたファイルに仕込まれているため、警戒しづらくファイルを開いてしまいやすいのが特徴です。「自分以外が作成したオフィスファイル全般」に注意をしなければならないと言っても過言ではないでしょう。

マクロウイルスに感染すると、データやファイルの破壊だけでなく、パソコンの不正利用をされたり、他のパソコンに感染させてしまったりとさらなる感染拡大の可能性が考えられます。自分のパソコンが自分の意志とは無関係に知り合いや仕事での関係者にマクロウイルスを添付したメールを送付しているとは誰も思いません。
マクロウイルスは自分自身が被害を受けてしまうのはもちろんのこと、上述のように周りの人へも知らない間に感染を広げてしまっている可能性があるので、後にご紹介する予防対策をしっかりしていきましょう。

ワーム型

2000年~2004年に多くの人のコンピュータに感染して世間を騒がせたのがこの「ワーム型ウイルス」です。コンピュータウイルスと言えばこのワーム型をまずイメージする人も多いことでしょう。
ワーム型ウイルスの特徴は、①自分自身で複製を作って感染を広げる                                                    ②ファイルなどに付着する必要がなく、単独で存在する。この2つとなります。

まず①の特徴ですが、ワーム自身が複製を作り他のデバイスに感染していきます。いわゆる自己増殖していきます。ワームの中には、コンピュータに感染したらインターネットを介して、新たなる感染先を探し、ものすごい速さで感染していくものがあります。
②の特徴は、他のウイルスとは違いプログラムファイルに寄生する必要がなく、単独で存在するため、独自に活動を行い感染を広げていきます。

こうしたワーム型ウイルスに感染すると、パソコン自体が使えなくなったり、ユーザー情報を盗まれてしまったり、別のウイルスを自動的にダウンロードさせられたりすることや、スパムメールの自動送信、SNSへ大量の投稿を自動で行うなどの被害に繋がってしまいます。ウェブサイトや、受信したメールを開くだけで感染することもありますので、ウイルス対策をしっかり行わないと被害がどんどん拡大していってしまうので注意しましょう。

トロイの木馬型

マルウェアの一種でありますが、先述のウイルスやワームなどとは違い自己増殖をしないタイプです。
このトロイの木馬の最大の特徴は、正規のソフトウェアやファイルを装い、単独で動作するプログラムです。他のウイルスやワームは、付着するためのパソコンファイルを必要としますが、トロイの木馬は、単体でソフトウェアとして動作することができるため、感染するためのファイルを必要としません。ただし、自己増殖もしないため他のコンピュータに感染することもありません。
トロイの木馬の感染経路としてはユーザー自身が知らない間に感染を招いていることがほとんどです。 例えばスマートフォンの偽アプリを含め、正規のアプリやサイトだと思って何かをダウンロードしたものが、実はトロイの木馬がダウンロードされていて感染してしまったケースや、スパムメールやSMSで送られてきたURL付きメッセージをクリックしてしまいトロイの木馬をダウンロードさせられてしまったりするケースが特に多いです。       

一度トロイの木馬に感染してしまうと、銀行の預金がなくなっていたり、盗まれた個人情報を元にクレジットカードを不正利用されたり、ユーザーの知らない間に遠隔操作されてスパムメールを大量に送っていたりと様々な感染被害の可能性があります。 ただ、感染したことにすぐ気付くことができれば、まだ被害に遭うことがなく対処できますが、このトロイの木馬はダウンロードされたかどうかは非常に気付きにくいため、感染して被害が出るまで何もできない場合がとても多く厄介なマルウェアとなります。

では、こういった種類のウイルスに感染しないためにはどうすればよいのか?次項でご説明します。

コンピュータウイルスに感染しないための予防対策

様々なコンピュータウイルスに感染しないためには、予防対策をしていかなければなりません。風邪などのウイルスを予防する場合は、マスクをしたり、ウイルス用のワクチンを打ったりと予防をしますよね。コンピュータウイルスに関しても同様に、予防対策をしっかり行うことによって感染のリスクを大幅に減らし、出来る限り被害に遭わないようにすることが可能です。
ではどうすればよいのか?4つの方法をご紹介します。

コンピュータのOSやソフトウェアの状態を最新に保つ

OS(OSとは、オペレーティングシステムの略で、アプリやデバイスを動作させるための基本となるソフトウェアのこと)やアプリケーションをいわゆる「アップデート」することで最新の状態に保つことができます。古いバージョンのままで使用していると、脆弱性(OSやアプリケーションにおいてセキュリティーホールと呼ばれるセキュリティ上の欠陥)を利用されてウイルスが感染してしまいます。常に最新のバージョンで使い続けることによって脆弱性を突くウイルス攻撃を回避できますので、OSやアプリケーションの状態は常に確認しておきましょう。

②ウイルス対策用のソフトを利用する


風邪予防対策時のマスク的な役割です。こちらは必須のソフトウェアになります。
このウイルス対策ソフトをダウンロードして起動することによって、自動でウイルスの検出や制御を行ってくれます。さらに外部から受け取ったり、送ったりするデータを常に監視する機能もあり、インターネットやLANなどからコンピュータがウイルスに感染することを防ぐ役割も担っています。
ウイルス対策ソフトには無料版と有料版がありますが、無料版には注意が必要です。よくウイルス対策ソフトに見せかけてウイルスそのものをダウンロードさせられるものも存在しますので、よく確認してから行うようにしましょう。
また、ほとんどのウイルス対策ソフトには契約期間があります。期間切れのウイルス対策ソフトでは十分に予防することができません。ウイルス対策ソフトはコンピュータを使用する上では、欠かせないものとなりますので必ず継続的に更新するようにしていきましょう。

③怪しいウェブサイトやメールに注意する


今では正規のウェブサイトと見せかけて巧妙に作られた偽ウェブサイトから知らない間にウイルスをダウンロードして感染してしまったということがあります。少しでも怪しいと感じられたウェブサイトには訪問しないようにすることができれば、ウイルス感染を予防することに繋がります。
身に覚えのないメールに記載されているリンクや掲示板などに貼られているリンクも同様に、安易にクリックして開かないようにしましょう。
添付ファイル付きの身に覚えのないメールは、特にウイルスが仕込まれているケースが多く、開いただけで感染してしまうことも多々ありますので怪しいメールは開かずに削除するなど、未然に予防することができます。

④信頼できないUSBメモリなどの記憶媒体を使用しない


感染経路の項目でご説明した通り、USBメモリなどの記憶媒体もウイルスに感染していることがあります。ウイルスに感染しているUSBメモリを使用すると、使用したパソコンにもウイルスは感染します。自分の所有物以外のUSBメモリは出来る限り使用しないようにしましょう。もし使用することがある場合は、事前にウイルスチェックをしてからの利用を心掛けるようにしましょう。

以上が、ウイルス対策方法となります。基本的には上記を心掛けておけば、100%防げることはありませんが大幅にウイルス感染は減らすことができます。
パソコンやスマートフォンを利用する際は、しっかり確認していきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
コンピュータウイルスがどれほど危険かということが分かっていただけたかと思います。これまでに一度もウイルスに感染したことがないという方も、今後いつウイルスに感染するかは分かりません。今は情報社会ですので、パソコンやスマートフォンが日常の生活において頻繁に利用されています。
少しでも安心、安全、快適にパソコンやスマートフォンをお使いいただくために、ウイルス対策を必ず行いましょう。