合同会社マーケティングデパートメント

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マーケティングの資産をつくる。素材、コピー、コンテンツ。

WEBマーケティング
2020.4.22
このブログを書いた人

ナガタ セイメイ

マーケティング活動でいい結果を出すためには、継続的で総合的な活動でなければいけないというお話を別記事でお伝えしました。そこで、継続的で総合的な活動にするために、マーケティング上の「資産」が必要であるというお話をしたいと思います。

以前の記事はこちら。

マーケティング上の資産とは。

前記事でも、マーケティングの主体は顧客にあるということをお伝えしました。そして、活動は企業が行うものであるということも併せてお伝えしました。言い換えると、顧客を主体におきながら、企業からの積極的なコミュニケーションは必要である、ということは間違いなく言えることです。

そして、そのコミュニケーションの手段は、かつては4マス(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)が中心であったものが、自社のWEBサイト、広告用ランディングページ、ポータルサイト、SNS・・・などWEBの登場によって広がっていきました。

もちろん、それ以外にも屋外広告や、ポスティング、フリーペーパー、展示場、モデルハウス、ショールームなどマーケティングのコミュニケーション手段は多岐に渡ります。

ほんま、やること多なりましたね・・・

関西を中心に顧客サービスを提供しておりますが、こんな会話が3ヶ月に一回ほど打ち合わせの中で起こります。笑

住宅関連企業の広告活動の多くは、折込チラシがメイン。あとは現地看板あげれば売れていたという時代もありました。そこからリクルート社等の「住宅情報(通称JJ)」などの媒体雑誌への掲載やポータルサイトへの掲載など・・・たまにチラシをポスティングしようか、などそれほどコミュニケーション活動に手間を取られることはなかったのではないでしょうか。

しかし、新聞購読率の低下、WEB・スマホの普及、そして不動産や住宅建築の価格高騰や競争激化に伴い、簡単に人は来場してくれなくなってきました。そんな環境の中で、一件でも多くの来場あるいは資料請求など顧客とのリアルな繋がりを確保するために、WEBサイト更新、ブログ書かなきゃ、SNSやらなきゃ、やっぱりオフライン(チラシや看板)もいるよね、ポータルサイトも載せるか・・・などなど取り扱う媒体が細切れになり、集客にかかる費用だけでなく、人的・時間的コストも上がってきているのではないでしょうか。

やることが多い=その都度対応では×

そんなやることが煩雑になってしまった中で、一番大変なデススパイラルを生んでしまうのが、取り扱う媒体やプラットフォームごとに、思考がリセットされてしまうことです。

つまり、折込チラシは営業リーダーが発注をしてTHEチラシという感じで、WEBサイトは制作会社の提案でちょっと今風になっていて、SNSはとりあえず現場のことをつらつらと乗せていて、ポータルサイトは取材に来たライターがいろいろアレンジしてくれて・・・という具合に媒体によって対応方法がバラバラで、表現の方法の統一性が失われていくと、チェックも大変、すり合わせも大変、ということで業務そのものが煩雑になり、薄まってしまうということが言えます。

資産運用に切り替えられれば、煩雑さがなくなり、統一性が生まれる。

そこで、本題なのですが、マーケティングの答えを資産として保有できればあとはそれを運用するだけ、ということが可能になります。

資産とはキャッシュや不動産に例えているのですが、例えば莫大な資金があればそれを株やFX、その他投資活動(運用先)を行い利益を得ることができます。不動産であれば、それを貸したり売ったり(運用先)することで、継続的なキャッシュフローを生み出すことが可能になります。

マーケティング上の資産をつくろうというのは、企業が持つ顧客にとって有益な情報(資産)が整理されていれば、それらを媒体やプラットフォーム(運用先)に乗せることで、効果的で負担の少ないコミュ二ケーション活動を展開することが可能になる、ということです。

しかし、この資産が整理されていないと、場当たり的に日銭を稼ぐような活動になってしまい、結果的に継続的で総合的な活動とは言えず、せっかくつくったものも時間とともに風化してしまう、消滅してしまうということがよく見られる事象です。

マーケティング上の資産運用事例を簡単にご紹介

それに対して、継続的で総合的な活動に結びついた資産づくりの事例をご紹介したいと思います。前職時代(ブランド構築)の事例も含まれますが、マーケティング上の資産という観点からは非常に有効な手段となったものを、簡単ではありますがご紹介いたします。

事例1:ブランドをつくる

「ブランド」というものの定義は幅広い解釈がされている部分はありますが、ご紹介する事例はインナーブランドではなく、分譲地とそこで建てられる住宅商品をブランド化したものです。このブランド化の際におこなったことは以下の通り。

ブランド構築のためのセッションリスト

・自社分析

・市場環境の中のポジショニング整理

・マーケティング上の目標設定をスローガン化

・取り扱い商品のコンセプト化と情報整理(5つの魅力に整理)

・商品のネーミング・キャッチコピーとロゴ制作

大まかにいうと、このような作業を行いました。これらをもとに、WEBサイト制作、のぼりや名刺の制作、会社案内パンフレット等を一式制作させていただきました。それらによって、建売住宅のイメージはがらっと変わりましたが、継続的な効果としてはそれだけに留まりません。

通常、デザイナーの手を変えると表現手法がずれていってしまうこともあるため、一度こういうことをするとその会社にずっとお願いしなければならず、コストやスピード感に課題がでることもあります。しかし、このケースではコンセプトのコピー、ロゴマーク、カラーリングなどがすべて統一されて制作されています。別の印刷会社にチラシの制作をお願いしたとしても、交通広告系の制作部隊を持たない代理店に発注しても、入れるべき情報やデザイントーンはあらかじめ整理されているため、それほど差異なく制作物が納品されて、活動する企業側としても効率のいいプロモーションを行うことができるようになりました。

事例2:素材を作り込んでおく

事例1の場合はもうすでにかなりの年月をこのブランドで展開されていますが、なにも資産はブランドだけではありません。別の会社様ではモデルハウスの建築後の写真撮影にしっかりと時間と予算をいただき、写真素材を十分に確保することで媒体展開を用意にしていただいているケースもあります。

写真素材を作り込むセッションリスト

・モデルハウス建築段階でインテリア等のトレンドコンセプトを設定

・モデルハウスのコンセプトやネーミングを付加して個別化

・人物モデルや小道具などを企画してライフスタイルをビジュアル化

・広告用と説明用の2つの視点で写真撮影

このような考え方で、モデルハウスの撮影をディレクションさせていただいています。もちろん、ライフスタイルなどはターゲットを意識したマーケティング思考でミーティングを重ねて企画しています。

4つ目の広告用と説明用という二つの視点というのは、看板やチラシ、ウェブサイトのトップに出てくるような目を引く写真と、実際の家事動線や収納の利便性、リビングの使い方などをどちらも撮影を行なっているということです。

これらによって、ポータルサイトへの掲載も、SNSへの展開も、折込チラシなどのオフラインも、それぞれ社内や外部代理店に発注をしても、素材提供が用意しやすく、また当然ですがビジュアルの統一、その写真に添えられるコピー情報も統一して発信できるということです。

撮影費用、あまりかけにくいと捉えられる会社も多いと思いますが、これだけ多くの媒体に展開する時代であることを考えると、初期投資に対する回収は十分できるのではないかと考えます。

資産をつくろう!

ということで、マーケティング上の資産をつくることの重要性が少しでも伝わり共感していただけていたら幸いですが、具体的に資産をつくるというと、なにをつくったらいいのか?ということを最後にご紹介しておきたいと思います。

素材

まずはわかりやすいところでいうと、ビジュアル要素となる素材です。素材というと以下のようなものですね。

素材リスト

・写真

・イラスト

・インフォグラフィックス

・図説

・動画

写真は、モデルハウスやお客様の取材社員、社内の作業風景、施工現場などなど、スマホでもかなり綺麗な写真が取れるようになりましたし、しっかり企画をしてプロに撮ってもらうとよりいいものがつくれるはずです。きちんと保管すれば、賞味期限としては3年程度は有効に使えるものですし、インスタ等のSNS展開を考えるとぜひ力を入れたいところです。

イラスト、インフォグラフィックス、図説などはWEBサイトはもちろん、営業さんが使われる案内用ツールにも展開できます。メーカー支給や拾いものではなく、できれば自社で使いやすいものをきちんと開発できたほうがいいかもしれません。写真と違って、イラストはトレンド感がそれほど強くありませんので、3年どころかもっともっと長く使えるものになるはずです。

動画については、やはりユーチューバーなども出てきた影響もあり、注目される素材の一つですが、主にはイメージ系と説明系のふたつで撮り方や役割も異なってきます。また、実感値としては商圏エリアが全国的でない会社の場合、作った動画を「見てもらう」工程まで考えて置かないと費用対効果が得られにくいというケースもありますのでそこは注意ポイントです。

コピーライティング

ビジュアルも大事ですが、もっと大事だと考えているものがコピーライティングです。実際、ビジュアルというものは伝えたいものを可視化するものであり、マーケティングにおいては情報が先行し、ビジュアルはそのあとです。まずはなにを伝えたいのか?言葉にできている状態でないと、ビジュアルだけ発信してもお問い合わせや成約には繋がりません。

コピーライティングリスト

・企業や商品を一言で表すコンセプト

・コンセプトを下支えするために3〜5つ程度に整理された特徴

・特徴それぞれの要素となっているもの解説

・企業の想いや考えがつたえられるブランドコピー

いわゆるキャッチコピーというものがしっかりとある商品は、営業の説明でも、SNSでも、自社のサイトでも、ポータルサイトでも人の目をひくことが可能です。またキャッチして興味を持ってもらったら、より理解してもらうための具体的要素を整理する必要も出てきます。

制作会社や代理店からのヒアリングを受ける際も、これらが資料として残していれば、事業に大きな展開がないかぎりは一生物になります。

言葉は非常に重要で、例えば「家」というのか「住まい」というのか、など企業内での共通言語の統一などもしっかりでてきていれば、それが色々な人が関わり、色々な媒体で展開されたとしても、ブレのないマーケティングとなりえます。

また、素材をつくろうとしたときにも、なにを伝えたいのかの起点がコピーとなり、それをよりよく見せるためのビジュアルを制作することができます。

コンテンツ化

素材やコピーが整えられたら、それをぜひコンテンツにしてください。コンテンツというのは、Webページやブログの作成と考えていただいて十分です。

これから、WEB広告やポータルからのリンク、SNSからの流入というのはなにかしら考慮する必要が出てきますが、それらの着地先がトップページだけでなく、広告とリンクしたコンテンツであったり、仮にトップに落としたとしても、訪問者が楽しんで見てくれる、価値を感じてくれるコンテンツがしっかりしていないと、いい結果には繋がりません。

WEBサイトは、バーチャルなショールームであり、店舗のようなものです。もし自分が雑貨屋さんを開いたとして、棚になにも入っていないのにお客さんを呼ぶための広告をうっても意味がないことはだれにでも想像がつくかと思います。

コンテンツをしっかり作っておけば、リスティングをやっても、バナー広告をやっても、SNS広告をやっても、あらゆる広告の提案を受けたとしても、そこからの導線をしっかり設計できますので、総合的な活動としての質はぐっと上がることは間違いありません。(だいたいWEB広告で失敗するケースはコンテンツがぼろぼろだからです)

また、チラシや看板を見た人、友達から我が社の情報を聞いてくれた人もまずはWEBという時代です。そういった自然検索で入ってきてくれた方へのアプローチにもコンテンツは重要です。

まとめ

ということで、マーケティング上の資産である、素材・コピー・コンテンツの重要性についてお話いたしました。なかなか予算・時間的コストとしても決して手軽な作業ではないかもしれませんが、きちんと資産化できれば、その後の運用は間違いなく楽になり、質も結果も上がります。ぜひ、一度自社の資産を見直してみてください。